先週、裁判所から通知がきました。どうやら、亡くなったおじの借金98万円を支払え、という内容のようです。なぜ、私のところにこんなものがくるのでしょうか?また、私はどうすればいいでしょうか?
音信不通だった親族の借金を請求されたら
Aさんは島田市在住の30代、会社員。奥さんとお子さん2人と一緒に幸せに暮らしています。借金とは無縁の生活をされています。そんなAさんに、ある日突然、裁判所から通知がきたのです。びっくりしますね。
Aさんは、インターネットで【みらいふ】を見つけてお越しいただき、「先週、裁判所から通知がきました。どうやら、亡くなったおじの借金98万円を支払え、という内容のようです。なぜ、私のところにこんなものがくるのでしょうか?また、私はどうすればいいでしょうか?」とご相談をいただきました。
おじさんには、子どもがなく、また早くに親を亡くされていましたので、Aさんが相続人(Aさんの父が相続人なのですが、お父さんはおじさんよりも早く亡くなられていたので、この場合Aさんが相続人になります)として、請求をうけていました。それ自体は間違いではありません。では、この債務はAさんが負担しないといけないのでしょうか?実は、負債も相続です。ですからその相続を放棄できれば、Aさんは支払わなくて済むのです。
3ヶ月経過後の相続放棄
裁判に対処
まず、民事裁判をおこされていますので、ほおっておいたり、欠席したりすると不利益をこうむることになります。そこで、Aさんから委任をうけて、Aさんの代理人になり、裁判所に連絡し、答弁書(反論書のようなものです)を提出し ました。そして、相手方にも連絡し、後述の「相続放棄手続き」をする旨を伝えました。
相続放棄手続きは、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。(民法915条)」とされています。
おじさんが亡くなってから、3ヶ月どころかすでに1年以上経過していました。しかし、Aさんは、おじさんとは音信不通状態だったので、おじさんが亡くなったことを知ったのは、今回の裁判所からの通知をもらったときだったのです。こういう場合、まさに「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内」ですから相続放棄ができるわけです。
Aさんは、すぐに相続放棄手続きをしました。(裁判所は、上記の貸金請求の裁判所とは違い、家庭裁判所です。)
Aさんの相続放棄は無事にとおりました。その旨を相手に伝えると、相手も裁判を断念し、裁判を途中でやめました。
Aさんは、今回の98万円の請求を、相手に1円も払うことなく無事に解決できました。
このようにしてAさんの相続放棄は無事に受理され、貸金請求の裁判も取りさげられました。裁判所から書類がくるとドキっとするものですが、冷静に、まずお近くの専門家にご相談してみてください。
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